特定の筋肉を鍛える目的で、マシンジムには多くの機械が導入されています。しかし、最近はジムではランニングマシン以外は使わなくなっています。その代わりに、横になっての筋力運動を中心に行うようになりました。その理由は、私のトレーニングの目的が、ある特定の筋肉を鍛えることではなく、運動のために必要な総合的筋力を鍛えることにあり、マシンジムでの運動が、必ずしもその目的にとって効率が良いとは思えなくなったからです。
実際に運動をすると分かりますが、特定の筋肉をそれぞれ一つ一つ鍛えて運動に必要な筋肉にするには、非常に多くの機械をつかうことになり、とても時間が無いのです。ある動きには、その動きに負荷を与えて鍛えるのが良いことに気づきました。運動の動きは、総合的な筋力の総和であって、ある特定の筋力に依存するものではないのです。
非常に簡単な例ですが、腕立て伏せ。この動きは肩や上腕の筋肉だけでなく、腹筋や背筋、首の筋肉、足腰の筋肉、さらには奥にあるインナーマッスルまで使っています。腕立て伏せをある程度の回数した後で、腹筋をしてみれば、既にかなり腹筋には乳酸が溜まって痛みを感じるでしょう。実際の多くの運動は、腕立て伏せのような体全体を使う運動です。
それだけでなく、前後左右の特定部位に負荷を掛けることも、体の姿勢を少し変えるだけでできるのです。横臥状態での筋肉トレーニングを始めた最初のきっかけは、妻の後背筋のアンバランスの調整が目的でした。左右一方の筋肉のトレーニングをするために、寝そべっての姿勢を検討していました。横になることで筋力へ負荷をかけられるトレーニングになると共に、手や足を持ち上げる方向や体の体勢によって微妙に負荷をかける部位の調整もしやすかったため、色々な体勢を試したことがきっかけでした。
そのような動きを色々と検討していると、自然に行き着くところは、体を斜めや横にした状態で体を動かすと、筋肉にかなりの負荷が加えられるという事実です。ここから、横臥式筋力運動というべき発想が出てきました。例えば、横になって足を持ち上げただけの姿勢を保つことは皆さん良くやられると思います。この運動によって、体の多くの部位の筋肉を同時に鍛えられます。このような運動あるいは姿勢を保つことは、ヨガの動きなどにも多くあり共通するものです。そして、今はヨガの姿勢も含め、横になって色々な体制で体の部位を動かすという運動を組み合わせてウェイトトレーニングの代用にしています。
横になって行う筋力運動には以下のようなメリットがあります。
- 一つ一つの運動が総合運動である。
- 負荷が比較的小さく穏やかなため老人や体に故障のある場合にも筋力をつけることができる。
- 体制、回数や時間を調節して、鍛えたい部位、負荷、運動量を簡単に調整できる。
- 短時間で多くの部位が鍛えられる。
- 運動器具が必要ないので、家でもできる。
膝が痛くてもこの方法なら穏やかに体全体の筋肉を鍛えられますし、ペルビック、ヨガの動きや姿勢も組み合わせて、インナーマッスルの強化や呼吸法の練習にもなっています。
この筋力運動でも短時間でかなりの汗をかけます。そして、最終的にはストレッチに移行して、その日の運動を終わります。
横臥型の筋肉運動は、体力が衰えた方にも実行可能なだけでなく、短時間でも結構な効果があります。そして、実際のスポーツの現場でもその効果を実感しています。
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